進歩し続ける治療法

遺伝子治療に注目してみました

臨床現場で求められるスキル

遺伝子治療は、正常に機能しなくなった遺伝子の代わりに、正しく機能する遺伝子を導入するものです。その結果、身体機能を正常に保つ為に欠かせないたんぱく質の合成を促す事が目的とされています。この高度な治療法は、癌治療などの分野で多く用いられており、がん細胞の増殖を担う遺伝子に影響を与え、ガンの進行を抑えます。
遺伝子治療の分野では、高いレベルの技術を持つ医師や臨床検査技師に加えて看護師の役割も重要であり、遺伝子を用いた検査や治療を手助けすることになるのです。遺伝子治療では血液検査が多くなることから、看護師には各種検査に関連する業務のサポートや、採血や注射を任せられることが特徴です。また、看護師は皮下注射や筋肉注射・静脈注射など、各種の注射技術に精通している事が求められます。他にも、超音波検査の補助や心電図を用いた検査のサポート業務など、多くの検査に要する知識もが求められるのです。
遺伝子の働きに変化をもたらす治療法では、医療機関に患者が一定期間にわたり入院する事も多くなるため、入院患者のケアも大切な業務の一つです。とりわけ、遺伝子に変化が与えられた身体は治療箇所に変化が現れることも多く、発熱や嘔吐・全身の倦怠感などを伴う事もある為、入院患者の日常生活のサポートと健康管理が欠かせません。そのため、看護師には病床での看護スキルも必要とされ、遺伝子に働きかける最新治療の知識に加えて多くの看護スキルも求められます。